首都圏観光の移動を便利にするお得な切符が、JR東日本から出ています。切符版の「休日おでかけパス」とSuicaの「のんびりホリデーSuicaパス」です。このお得な切符が、モバイルSuicaでも購入可能となり、更に利便性が増したため紹介します。
この記事を読むと、下記のことがわかります。
- 「休日おでかけパス」「のんびりホリデーSuicaパス」の概要がわかる
- 「休日おでかけパス」「のんびりホリデーSuicaパス」を使うべきタイミングがわかる
- フリーエリア内で、片道1360円以上の区間を1日で往復する場合はお得になる
- フリーエリア外でも区間外乗車分の運賃を足すと、お得になる場合がある
休日おでかけパス・のんびりホリデーSuicaパスとは?
「休日おでかけパス」、「のんびりホリデーSuicaパス」とは下記のエリア内の普通列車が1日乗り放題になる切符です。紙の切符バージョンが「休日おでかけパス」、Suicaバージョンが「のんびりホリデーSuicaパス」と名前がついています。
範囲は東京・神奈川・埼玉のほぼ全域に加えて、千葉や栃木、茨城、山梨の一部も範囲に含まれています。また、東京モノレールやりんかい線にも乗車可能です。在来線特急に関しては、えきねっとチケットサービスの利用や特急券を別に購入することで、乗車することが可能です。
また、発売期間や有効期限などの情報は下記のようになります。
- 発売期間:通年
- 有効期限:1日
- 利用期間:土日及び4/29~5/5、7/20~8/31、12/29~1/3の毎日
購入は基本的にフリーエリア内の自動券売機やみどりの窓口などでできます。
休日おでかけパスの特徴
価格 | 大人:2720円 小人:1360円 |
販売箇所 | フリーエリア内のJR東日本の多機能券売機、みどりの窓口など |
他の特徴 | ・久留里線(木更津〜上総亀山)乗車可能 ・新幹線の乗車券部分の利用可能 ・区間外の乗り越しが少々面倒 |
紙の切符では、千葉県でSuicaが対応していない久留里線の乗車が可能となります。また、新幹線特急券を別に購入すれば、区間内では別に乗車券を用意せずに乗車することが可能です。
デメリットとして、区間外の乗り越しが少々面倒で、必ず有人改札での精算が必要となります。乗り越し精算機で精算を行うと、切符が回収されてしまうので注意しましょう。
フリーエリア外から乗車する場合は、乗車駅からフリーエリアの末端箇所までの切符を買えば、問題なく利用することが可能です。(ex. 宇都宮〜自治医大、上総一ノ宮〜茂原)
余談ですが、何回か使っていると切符の端が折れてくるため、改札に通すのが心許なくなるかもしれません。
のんびりホリデーSuicaパス
価格 | 大人:2670円 小人:1330円 |
販売箇所 | ・フリーエリア内のJR東日本の多機能券売機、みどりの窓口など ・モバイルSuicaから(2022/3/12より) |
他の特徴 | ・久留里線(木更津〜上総亀山)乗車不可 ・新幹線の乗車券部分の利用不可 ・定期券が登録されたSuicaでは利用不可 ・区間外の乗り越しが楽 ・当日券のみモバイルSuicaから購入可(2022/3/12より) |
Suicaでは区間外の乗り越しが自動改札で簡単に行えます。また、2022/3/12より、当日券のみですが、モバイルSuicaから購入することが可能となり、入手性が一段と高まりました。これにより、フリーエリア外から電車に乗車する際に、一旦切符を買うために、販売エリア内の改札を出て切符を購入する手間を省くことが可能です。
デメリットとして、千葉県の久留里線の乗車ができません。また、新幹線改札に切符を投入することができないため、新幹線での利用もできません。更に、Suicaに定期券が入っている場合は、利用することができません。
使わない定期券がSuicaに入っている場合は、みどりの窓口で定期券情報を消去してもらってから、利用することになります。
休日おでかけパスとのんびりホリデーSuicaパスのどちらを買うか迷ったら…
判断が困った時の判断材料の1つとして、考えられるパターンを挙げます。
- 新幹線に乗るかも…→「休日おでかけパス」がおすすめ
- 久留里線に用事がある!→「休日おでかけパス」がおすすめ
- 乗り越し精算が面倒臭い!→「のんびりホリデーSuicaパス」がおすすめ
- フリーエリア外から乗車するけど、一旦改札から出てから買うのが面倒!→「のんびりホリデーSuicaパス」がおすすめ(2022/3/12以降)
- 少しでも安く済ませたい!→「のんびりホリデーSuicaパス」がおすすめ
休日おでかけパス・のんびりホリデーSuicaパスはこんな時に使おう
例えば、こんな時に「休日おでかけパス」・「のんびりホリデーSuicaパス」を使うとお得になります。
今回は「休日おでかけパス」を利用した場合について考えます。
ケース1:大宮から鎌倉へ日帰りで行く場合
鎌倉の大仏を見に行きたくなり、旅行しに行くシチュエーションを考えます。
今回の場合は、フリーエリア内で、旅行が完結するルートです。
普通の切符で行った場合と、「休日おでかけパス」で行った場合の料金を比較してみます。
普通の切符 | 休日おでかけパス | |
往復料金 | 大宮〜鎌倉:1450円×2 合計:2900円 | 休日おでかけパス:2720円 合計: 2720円 |
フリーエリア内だけでも、単純往復で十分に元を取ることが可能であることがわかります。
「休日おでかけパス」なら、例えば途中で横浜に寄りたい場合でも、追加料金なしで寄ることが可能なため、旅行の選択肢を簡単に増やすことが可能です。
単純計算でフリーエリア内で、片道1360円以上かかる場合はお得になります。
ケース2:高崎から国際展示場(東京ビッグサイト)へ日帰りで行く時
某イベントでよく利用していた、群馬県の高崎から新木場までJRで乗り継いで、新木場から国際展示場まで乗り継ぐルートです。
普通のきっぷのみで行った場合と「休日おでかけパス」と普通の切符を併用した場合で料金を比較してみます。
普通の切符のみ | 休日おでかけパスとの併用 | |
往復料金 | 高崎〜新木場:1980円×2 新木場〜国際展示場:280円×2 合計:4520円 | 高崎〜神保原:240円×2 休日おでかけパス:2720円 合計: 3200円 |
このように、フリーエリア外でも、「休日おでかけパス」に乗り越し精算分を少し足すだけで、大幅に運賃を抑えることができます。乗り放題なので、フリーエリア内の各所に観光すると、その差はさらに広がります。
「休日おでかけパス」をフリーエリア外から利用する場合は、一度運賃を調べてみると、意外な場所でお得になる可能性があります。
ケース3:小山から小田原へ片道利用する場合
栃木県の小山から神奈川県の小田原へ行くというモデルで考えてみます。
普通の切符を使った場合と「休日おでかけパス」を使った場合で比較してみます。
普通の切符 | 休日おでかけパス | |
片道料金 | 3080円 | 2720円 |
片道での利用ですと、フリーエリア内の端から端まで移動して、やっと元が取れる形になる形です。あまり、この利用法はお勧めできない形です。
まとめ
このページでは、「休日おでかけパス」、「のんびりホリデーSuicaパス」について解説しました。
まとめると、下記になります。
- 東京・神奈川・埼玉のほぼ全域に加えて、千葉や栃木、茨城、山梨の一部が1日乗り放題になる切符
- フリーエリア内で、片道1360円以上の区間を1日で往復する場合はお得になる
- フリーエリア外から利用する場合はその乗り越し精算を含めてもトータルでお得になる場合がある
少しの工夫で、いつもより格段に安く首都圏エリアを堪能することができる切符なので、ぜひ一度利用を検討してみるのはいかがでしょうか。