サラリーマンこそ入会すべき!JALグローバルクラブ【JGC】

マイル修行やステータス修行、JGC修行という言葉を聞いたことはないでしょうか?

航空会社は飛行機を多く乗る人により良いサービスを提供するために、ある程度の段階になると、ステータスというものを期間限定で付与して、差別化をします。

特に、日本航空(JAL)では「JALグローバルクラブ」というものに入会すると、このステータスを半永久的に維持することが可能です。

サラリーマンは通常、出張時に上位種別の座席を利用することが制限されていることが多いです。上位種別の座席を利用する場合、それに伴い受けられるサービスも良くなります。

このステータスは、サラリーマンで飛行機を使用した出張が多い人が取得すると、恩恵が大きいのです。

このページでは、「JALグローバルクラブ」の概要と、取得を目指したほうがいい人、目指さなくてもいい人について解説します。

このページでわかること
  • 「JALグローバルクラブ」の概要がわかる
  • 仕事上で国内(遠距離)・海外出張があるサラリーマンはあると何かと役立つ
  • 自営業や融通のきく経営者は持ってなくてもいいかもしれない

JALグローバルクラブとは?

JAL「JALグローバルクラブ」より引用:https://www.jal.co.jp/jp/ja/jalmile/jgc/

「JALグローバルクラブ」とは、JALマイレージバンク(JMB)の制度の1つであり、一定の条件を満たすと、半永久的にビジネスクラス相当の「JMBサファイア」相当の特典を付与してくれる、会員制度のことです。

“JAL Global Club”の頭文字を取って「JGC」と呼ばれることがあります。JALのJGC入会ページには、下記のようなことが書かれています。

JALグローバルクラブは、JALグループ便をいつもご利用いただいているお客さまへ格別なサービスをお届けする会員組織です。

https://www.jal.co.jp/jp/ja/jalmile/jgc/enroll.html

そもそもステータスって何?

JAL「ご搭乗の多いお客さまへ」より引用:https://www.jal.co.jp/jp/ja/jmb/index04.html

ステータスとは、航空会社を多く利用している人に、より良いサービスを提供するためのランク付けのことです。JALでは飛行機に搭乗すると貰えるフライオンポイント(FOP)や搭乗回数別にランク分けがされています。

JALでは3つのステータスと、JGCに入会すると追加される2つのステータスがあり、各ステータス獲得の条件は下記の表のようになっています。

JMBクリスタル・30000FOP獲得(内JALグループ便で15000FOP獲得が必要)
・30回以上搭乗(内JALグループ便で15回搭乗)かつ10000FOP獲得
JMBサファイア・50000FOP獲得(内JALグループ便で25000FOP獲得が必要)
・50回以上搭乗(内JALグループ便で25回搭乗)かつ25000FOP獲得
JMBダイヤモンド・100000FOP獲得(内JALグループ便で50000FOP獲得が必要)
・120回以上搭乗(内JALグループ便で60回搭乗)かつ35000FOP獲得
JGC・JMBサファイア会員以上が、JAL ClubAカード以上のJGC版(JGCカード)を取得することで入会可能
・扱いは殆どJMBサファイアと同等だが、JGCカードを持っていれば半永久的にこのステータス
JGCプレミア・JGC会員でかつ80000FOP獲得(内JALグループ便で40000FOP獲得が必要)
・JGC会員でかつ80回以上搭乗(内JALグループ便で40回搭乗)かつ25000FOP獲得

FOPや搭乗回数は1月から12月の1年間のみ有効で、翌年でリセットされるため、1年に何回も飛行機に搭乗する必要があります。

上の表の赤字の部分、JMBサファイアを獲得すると、JGC入会の案内が送付されます。そこで、JGC版のJAL Club Aカード以上のクレジットカードを取得することで、晴れてJGC会員になれます。

JGC修行をする=JMBサファイアの取得を目指すために、飛行機にたくさん搭乗するということになります。

余談ですが、JGC入会中にステータスを獲得すると、「JMB」の所が「JGC」に変化します。(例:JMBクリスタル→JGCクリスタル)また、ステータスカードも若干変わります。

取得したステータスは、ワンワールドアライアンス加盟航空会社全てで、有効になります。JGCを取得すると、最低でもサファイアになりますので、加盟航空会社の飛行機の搭乗時はサファイア相当の待遇を受けることが可能です。

ワンワールドアライアンスとは?

JALグローバルクラブの特典

JALグローバルクラブに入会すると、下記の特典を手に入れることができます。

  • 毎年初回搭乗時に3000マイル獲得
  • ボーナスマイル積算最低+35%に上昇
  • 手荷物の許容重量がアップ
  • プライオリティバッゲージサービス
  • 会員専用予約デスク
  • 予約時の優先キャンセル待ち
  • 前方座席指定サービス
  • 専用カウンターorビジネスクラスカウンターでのチェックイン
  • 空港での優先空席待ち
  • 空港での優先搭乗
  • サクララウンジorビジネスクラス相当のラウンジの利用
  • 入会時にバッゲージタッグのプレゼント

航空会社のステータスは、基本的に1年少々でリセットされてしまうのですが、JGCに入会すると上記のこれらの特典が半永久的に受けることができます

JGCは基本的に、国際線のビジネスクラス相当のサービスを、受けることができます。特典をマイル関係、持ち込み荷物関係、搭乗前、その他で説明します。

マイル関係

マイルは初回搭乗時に3000マイルを獲得することができます。

この特典マイルは、JALカードを持っている人に与えられる初回搭乗ボーナスも同時に獲得できるので、飛行機に年1回搭乗するだけで、5000マイル獲得することが可能です。

また、飛行機の搭乗ボーナスは、最低でも35%加算が保証されます。クリスタル(55%加算)やサファイア(105%加算)などを獲得すると、搭乗ボーナスが高い方が優先される仕組みとなっています。

持ち込み手荷物関係

持ち込み手荷物関係では、荷物の許容重量アップと、プライオリティバッゲージ2つの優遇があります。

手荷物の許容重量アップ

国内線、国際線、提携航空会社で少々内容が異なります。内容は下記の通りになります。

JAL国内線通常プラス20kg以内
JAL国際線通常プラス32kg以内
ワンワールドアライアンス加盟航空会社通常プラス1個かプラス20kg以内

JAL国内線やワンワールドアライアンス加盟航空会社は、目安として中程度のキャリーケースが追加で持ち込めるようになります。

JAL国際線は、目安として大型のキャリーケースを、追加で持ち込めるようになります。

ワンワールドアライアンス加盟航空会社は、中程度のキャリーケースが1つ追加で持ち込めるようになります。

プライオリティバッゲージ

手荷物が優先的に出てくるサービスです。国際線ならファーストクラスの次に早く出てきます。

僕は荷物を全て飛行機の中に持ち込んでしまうので、利用したことがないですが、手荷物を持ち込んだ時に他の人より早く行動ができるところがいい点ですね。

搭乗前

搭乗前には沢山の特典を利用することが可能です。1つ1つ見ていきます。

専用カウンターorビジネスクラスカウンターでのチェックイン

新千歳、羽田、伊丹、福岡空港にはJGC専用カウンターがあり、比較的待たずにチェックインすることが可能です。また、専用の保安検査場も配備されています。その保安検査場を抜けると、ラウンジに直接行くことが可能です。

羽田空港の場合、繁忙期の朝はJGC専用カウンターにある専用の保安検査場(2レーン分)でも、かなり人が並んでいるので、場合によっては一般保安検査場(沢山のレーンあり)を利用した方が結果的に早いかもしれません。

繁忙期の羽田空港は、下のような光景になります。

繁忙期の羽田空港のJGCカウンターへの列

いつもはここまで混んでいないので、すんなり入ることが可能です。

国際線は、JGCカウンターかビジネスクラスカウンターでチェックインすることが可能で、空港によっては専用保安検査場も利用することが可能です。

サクララウンジorビジネスクラス相当のラウンジの利用

新千歳空港のサクララウンジの作品

国内線ではサクララウンジが、国際線ではサクララウンジとワンワールドアライアンス加盟航空会社のビジネスクラス相当のラウンジを、利用することが可能です。

このラウンジ目当てで、ステータスを取る人がいるほど人気です。

国内線では、ソフトドリンクやビールが飲み放題、せんべいが食べ放題で、ケーブルさえあれば、スマホやパソコンの充電ができる机が完備されています。

また、ウェブ会議ができそうなこじんまりとしたスペースや、マッサージチェアが置いてあるラウンジもあります。

羽田空港限定で、シャワーを浴びることが可能です。

地方空港では、所定のクレジットカード所有者も使える共用ラウンジとなっている場合があります。(例:青森空港)

国際線では食べ物を無料で食べることができるようで、さらに豪華なものとなっています。

空港での優先空席待ち

上位種別のアップグレードは、空席がある際はステータスに関係なく早い者勝ちです。

ただし、国内線において、ファーストクラス、クラスJが満席である場合は、空席が出た際に優先的に手配してくれます。

序列は下記のようになっており、同じ種別の中では早い者勝ちになっています。

優先搭乗

国内線優先搭乗の図解 画像の一部はJALイラストセンターから引用

飛行機に搭乗する際、最初に補助が必要な方を除くと、搭乗順番はステータス順になります。JGC会員は上の図の赤枠のタイミング(3番目)に乗ることが可能です。

繁忙期は通常の搭乗で飛行機に乗ると、下の写真のような長蛇の列に並ぶことがありますが、これも回避できることは大きいです。

羽田空港のとある便での搭乗待ちの列

優先登場のメリットとして、早いうちから飛行機に搭乗することで、席の上にある荷棚に真っ先に荷物を入れることが可能です。通常の搭乗の最後の方では、座席の上の荷棚が一杯になっていることがあるので、これを回避できるのは大きいです。

その他

ノベルティのプレゼント

そのほかに各種ノベルティがもらえます。代表的なものは入会時に貰えるバッゲージタッグです。バッゲージタッグの裏面には名前が刻印され、世界で1つだけのタッグがもらえます。

また、卓上カレンダーが年1回届きます。カレンダーがいらない場合は、500eJALポイントがもらえます。

僕はこのようなものが届くと、勿体なくてなかなか利用することができませんが、旅先で使うカバンにつけるとオリジナル感が出ていいかもしれません。

JGCプレミアの解禁

JGCより更に上位のステータスとして、JGCプレミアが用意されています。待遇としてはファーストクラス相当になります。

条件も同じファーストクラス相当のJMBダイヤモンドより緩和されているので、JMBサファイアを取ったからついでに取ってしまおうという人もいるそうです。

ちなみに、JGCプレミアは期限付きで、取得年から翌々年の3月で失効します。

どんな人がJGCの取得を目指すべき?

ここまで、JGCの特典を見てきましたが、どのような人が取得を目指すべきでしょうか?

JGCを取得すると恩恵を受けやすい人が取得すべきですが、それはどんな人でしょうか?

僕なりの考えを述べたいと思います。

JGCを取得すると恩恵を受けやすい人

僕の考えとして恩恵を受けやすい人は、下記のようになります。

  • よく飛行機を使う出張をするが、上位種別の座席を使用することが少ないサラリーマン
  • よく旅行で飛行機を使うが、上位種別の座席を使用することが少ない人

サラリーマンでラウンジが使えることは、出張時の飛行機出発前に仕事ができますし、待合室で行うよりも能率が上がる可能性が高いです。

旅行時では、休憩スペースとして重宝し、マッサージチェアでマッサージしたり、シャワーを浴びることができるのは大きいと思います。

JGCを取得しても恩恵を受けにくい人

僕の考えとして恩恵を受けにくい人は、下記のようになります。

  • 比較的上位種別の座席をよく乗る人(特にファーストクラス)
  • あまり飛行機に乗らない人

役員などで、上位種別の座席に乗ることが許されている人は、あまり恩恵を受けることがないかもしれません。

特に、JGCはビジネスクラス相当の待遇なので、ファーストクラスで乗ると旨みがほとんどなくなります。

また、飛行機にそもそもあまり乗らない人は、恩恵をほとんど受けることがありません。

JGC取得を目指したくなったら…

JGCを取得する時に使用した考え方を書いたので、よかったらこちらも読んでみてください。

まとめ

入会すると、搭乗前後で様々な特典を、半永久的に受けることができるステータスがJGCです。

上位種別の座席に乗ることが難しい出張族サラリーマンこそ、沢山の恩恵を受けることが可能です。

一度、取得を検討してみるのはいかがでしょうか?